五十嵐正俊 Words

未熟者の歌

朝焼けを疑ったことなどいちどもなかった
手先が不器用なことだけをただ恨んでた
今僕の眼を覆い隠そうとする指を
ひとつひとつ外しているところだ

出来ないことなどきっとないと思ってた
立ち止まることなど愚かだと蹴飛ばしてた
例えれば愛する人が明日いなくなるとか
愛する人がいなくなってしまうとか

向かって行くだけでよかったはず
大きな背中に
幼い瞳が話しかける
「教えて」と
知らないうちに僕が答える番になってた

たまたま生まれたこの国で
たまたま生まれたその国で
敵だ味方だと騒いでる
それでも生きなきゃいけなくて
たまたま出逢った人たちと
こうして同じ汗を流し
嬉しい悲しいとつぶやいて
時間よ止まれと叫んでる
叫んでる

ありがとうのひとことすら言うのを悩んでた
誰かの心の声など届くはずなかった
今僕の声を覆い隠そうとする日々を
ひとつひとつ確かめてるところだ
経験がまた忘れさせようとしてる
この頼りない背中に
あの日の瞳が話しかける
「これでいいの?」
知らないうちに僕は何も感じなくなってた

たまたま生まれたこの国で
(未熟者の歌が聴こえる)
たまたま生まれたその国で
(未熟者の歌が聴こえる )

たまたま同じ時代に生まれ
平和を知らない人たちと
僕は何を話せるのだろう
君は何を話すのだろう
僕の瞳が曇らないうちに
君の瞳が曇らないうちに
出来れば会いたいと思う
出来れば会いたいと思ってる
未熟者の歌が 聴こえる
未熟者の歌が聴こえる
何が出来るかと叫んでる
何も出来ないと叫んでる

僕の声が擦れぬうちに
君の声が擦れぬうちに
ひとりじゃ何も出来なくて
ひとりじゃ何にも出来なくて
未熟者の歌が聴こえる
未熟者の歌が聴こえる
たまたま生まれたこの国で
たまたま生まれたその国で
僕の瞳が曇らないうちに
僕の声が擦れぬうちに
I will still sing until a day
Believeing light of morning
Because I know bad day tell love
Because I know you ・・・
Live in my heart