五十嵐正俊 Words

PRIDE

お伽話に胸ときめいて街に繰り出した
久しぶりの日の光浴びながら空色は絵の具だけの言葉
なわとびの使い方忘れてるもう4年も前からのことさ
物置きの隅に隠してある夢の欠片取り出した
馴染もうと思い近づくと鎖骨を掴まれた 誰だよって振り返りゃ
「やめときなよ」って PRIDEが邪魔した

薄暗い地下室に呼び出され条件を出された
なんとまあウマイ話でほっぺたが落ちそうさ
これを呑んだら一生楽に暮らせるんだってよ
けど奴はその代わり一番大事なものよこせと言った
背に腹はかえられねえよって ノコノコ手をのばしたら
「お前が決めなよ」って またPRIDEが邪魔した

夕暮れの街ミニスカートの笑顔が手招きした
とびきり最高に俺好みのキュートな顔だった
鼻の下伸 ばせるだけ伸ばしいろんなとこコミ上げてた
お茶でもなんて言おうとしたら『いくらくれるの』っ て
罪の無いお声で愛らしい瞳で 喉まで出かかったけど
「カッコ悪いぜ」って 畜生! またPRIDEが

取引所へ行くんだこれから邪魔しないでくれ
今日現在の俺のPRIDEの値段を見に行くんだ
まるでバルーンのように浮いてる不様な宝石たちよ
今に見てろなんて意気込んだ昨日が笑ってる
靴を履きドアに手を掛けたら花瓶の方から声がした
「今のお前じゃ1円にもならねえよ」って 出てこい! PRIDEめ!